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スミカ

第1章 105号室

ドアを少し開けると、「こんにちは」と明るい感じの女性の声が聞こえてきた。
女性ということに安心して、俺はドアを全開にした。


「こんにちは~。突然訪問すみません」


女性はニコニコしながら、俺に話しかけてきた。
外見は美人でもブスでもない、人当たりのいい感じ。
腕には手提げ鞄を持っていて、なんだか重そうだなと思った。


「今日、こちらに越してきたばかりなのですか?」

「え? はい」


その問いかけに、俺は「しまったな」と思った。
多分、セールスだろうなと。


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