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500字以内のラブレター

第10章 はい、降参です。

貴方へ。
何でも、御所望のように。

嵐の中。
お呼びだし頂いても。

駆け付けます。
どこへでも。

唯一。
気掛かりなのは。

僕の鍛えた身体が。
どこまで持つか。

貴方の合格点を貰えるまでの。
カラータイマーが鳴っています。

かと言って。
急ぐつもりもなく。

このまま。
心地良い戯れに浸るのも。

悪くないと思っています。

僕が一番に優先することは。
貴方の幸せ、貴方の微笑み。

他に何もいらないのです。
どうか、貴方が安らぎの眠りにつくことを。

それだけを。
切に願っているのです。

追伸。

やっと。
新作、書き終えました。

三ヶ月。
かなり手こずりました。

ある彼女(ひと)。
それは、貴方です。

誰にも言えませんが。
まぎれもなく、貴方です。

小説の内容自体は。
貴方好みではありませんが。

貴方だけに。
読んでいただければ。

それで。
良いのです。

発端は。
別の人でしたが。

途中からは。
貴方なのです。

ああ・・・・。
それだけは。

信じてください。

そして。
嫌だろうけど。

僕の想いを受け取ってください。

これが、最後のラブレター。
僕の、最後の・・・。

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