大人の俺と子どもの私
第2章 新学期
「ほんとー!?
紗南可愛いから嬉しいー!
でも、うちより紗南の方が可愛い顔してるよね!
ねぇ紗南!うちら似てるらしいよ!」
「へ、へぇ…」
会話に参加してなかった自分に、栞ちゃんが急に話しかけてきて、どうしたらいいか分からず苦笑いで誤魔化す。
すると、桃ちゃんって子が近くにいた同じクラスの子に声をかけはじめた。
内田と似てるの?
上田さんって誰?
顔見た事なーい。
地味ーな子でしょ?
施設に入ってるんだっけー?
唯がさ、前に嫌いって言ってた子じゃない?
(あぁ…これはやばいかも。。。)
周りにいたクラスの人が注目しだしてきて、集まってきた。
(怖い。。。)
(逃げなきゃ。。。)
栞ちゃんに、ちょっとトイレ行くね。っと言ってこの場から離れる。