大人の俺と子どもの私
第2章 新学期
体育館での始業式が終わり、一人で教室に戻ろうとしてると、
「ねぇ!ねぇ!栞待ってよー!」
栞ちゃんは友達多いのかなー。
なんて思ってると、急に後ろから抱きつかれた。
「え!?」
びっくりして振り向くと、
「あれ?!栞じゃなかった!!ごめん!!」
栞ちゃんと間違えられてたみたいだ。
「桃ちゃーん?」
その後ろから栞ちゃんが走ってくる。
「あれ!後ろにいたのー!?
上田さんと栞、間違えちゃったよー!」
「えぇー!うちら似てるー??」
なんて言って、抱きつかれた紗南をよそに笑いながら話してる。
そんな楽しげな2人を少し離れて横目に歩いてると、桃ちゃんに顔を覗かれた。
「え、でも本当に2人とも似てるんじゃない!?
どっちもボブだし、目大きいし、似てるよー!!」