大人の俺と子どもの私
第2章 新学期
なんて、一人個室で考え事をしてると、外はすっかり静かになった気がする。
誰もいないかな。。
ってそーっと扉を開けると、
「あっ!大丈夫?!」
手洗い場には栞ちゃんがいた。
「……っどうして?」
驚きすぎて一瞬声が出なかった。
「え?心配だったから!
具合悪くなっちゃったのかなって思って。
大丈夫?保健室行く?」
心配…?
されたことのない優しさを受け止めることができず、困惑してしまう。
「あっいや……大丈夫……」
「ほんとに?
じゃあ、教室帰ろっ!
具合悪かったら言ってね!
保健室一緒に行ってあげるから!」
そう言うと、栞ちゃんはそのまま歩き出してしまう。
「あっ…」