大人の俺と子どもの私
第2章 新学期
ついていくのをためらっていると、それに気づいた栞ちゃんは足を止めた。
「え?やっぱ行く?」
「あっ…違くて…」
ほんとに心配してくれたのかな…
何か裏があるんじゃないかな…
「…っ……どうして、他の子と戻らなかったの…?
なんで紗南の事なんか……」
栞ちゃんの優しさを素直に受け止められない。
そんな紗南のことをポカーンと見つめて、
「…友達が具合悪そうにしてたら心配するの、当たり前じゃない?」
大した事じゃないでしょ。と言うように返事した。
「…唯…中村唯…から…何も聞いてないの…?」
恐る恐る聞いてみると、