👠ツンデレラ👠
第1章 ツンデレラ
「それでは失れ「この家には男の居住者が一人居るな。連れてきてもらえるか?」
家来の言葉を遮ってディランがそう言うと、ヘレナは屋根裏部屋へと登っていきます。
ガタゴトと物音が聞こえ暫く時間を置くとヘレナがレイを連れて再び戻ってきました。
「靴を履いてくれ。」
王子のその一言に家来は抗議しました。
国中の女性が誰一人履くことの出来なかった赤い靴を舞踏会への参加が禁じられているこの男が履ける筈がないと。
しかし、王子はもう一度履けと言います。
レイはその赤い靴に足を入れます。
「!!」
その場に居た誰もが目を見開きました。
赤い靴はレイの足にぴったりと合わさったのです。
「この無礼者!唆したのか?」
「やめろ。今此処で責めても意味が無い。城へ連行しろ。」
「ですが、王子「この男の言い分も聞かなければならない。処罰に値する者ならそこで罰すればいい。」
家来がレイの手首に縄をかけて縛り上げると王子の乗る馬車へと乗らせます。