👠ツンデレラ👠
第1章 ツンデレラ
なるほどね...。全部知っていたって事か。
王宮に連れて行かれ、処罰されると身構えていたレイは、縄を解かれ、事の顛末を王子の豪奢な寝室にて王子から直接聞かされているところだった。
「俺と添い遂げる覚悟があるなら、コレを飲み干してほしい。無ければ、この寝室から立ち去ってくれ。お前の人生だ。好きにしてくれ。」
至極真面目な顔で詳細を語り終わった後、
王子は例の魔法使いから受け取った小瓶をテーブルに置くと、レイの返答を待ちました。
この男は、俺が断るとでも思っているのか。
それとも男の身体に未練があるとでも思っているのだろうか。
実に、くだらない。この上なく馬鹿馬鹿しい話だ。
緊張した面持ちでレイが口を開くのを待っている一国の王子の姿に、レイは笑みを溢した後、テーブルに置かれた小瓶を手にすると、一気に中身を飲み干しました。
突如眩い光に包まれます。
身体の内側から込み上げてくるマグマのような熱さをレイは耐え凌ぎました。