👠ツンデレラ👠
第1章 ツンデレラ
そんなある日の事、お城から舞踏会の招待状が今年もこのお屋敷に届きました。
寛大な国王は身分に問わず毎年、どの家にも招待状を送っています。
しかし今年の招待状には女性のみの参加となっており、男性は有力貴族者に該当しない場合、舞踏会には参加する事が出来ません。
というのも次期国王が結婚相手を決めておらず、お城は深刻な跡継ぎ問題に悩まされていたからです。
レイ「へぇー。良かった。今年は無理矢理、ヘレナに燕尾服を着せられて行く事も無いんだね。」
ヘレナ「その割には、貴方一度も嫌がった事ないけどね。」
レイ「まさか。行かないのは失礼だから行ってるだけ。ああいう煌びやかな世界は俺には向いてないの。」
ジュディ「レイ、とても綺麗だし女の人も寄ってきてるじゃないですか?」
レイ「だから俺はそういう女との接し方が苦手なの。そんな事よりも舞踏会に着ていくドレスの事、考えた方がいいと思うけど?」
ヘレナ「心配しなくても着ていくドレスぐらい決めてるわよ。」
そう言ってヘレナお母様はクローゼットからイブニングドレスを3つ取り出した。一つはエメラルド、もう一つはスカイブルー、そして最後はバイオレット色のドレスである。