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狂愛の巣窟〜crossing of love〜

第2章 【愛しき人たちに囲まれて幸せなのです…】






何度も「十和子ちゃん」と呼ばれました。
お互い最高潮に火照って箍が外れた時。




「あぁん……十和子って呼んで」




「ハァハァ、十和子……十和子…っ」




「あんっ……イクっ………悠介…っ」




顔つきが変わった瞬間を見逃しません。
興奮してくれた…?
ナカで固くなったのちゃんと感じたよ。
この身体、忘れないで。
あなたに反応して壊れてく私を刻み込んでいてね。




固く握り合った手と手。
あなたはまた、私のナカで果てていった。
肩で息をしながら重なる身体。
速い鼓動が鼓膜を擽る…?
顔を上げた悠介くんに唇を塞がれた。
何度も……何度も……終わらない。
彼の不安が舌から伝わってきて。




「もっと舌出して……」と絡み取る。
また固くなるのに煽ってしまう私に更に溺れて。
私が居なければ生きていけないくらいボロボロになってよ。




「どうしよう……止まらないよ」




「止まらなくて良いの……今は悠介だけの十和子だから」




ジ・エンド……………
骨の髄までゆっくり溶かしてあげる。
私のナカを思いきり激しく掻き乱して。
「イクっ…」と言っても止まらなくて良いんだよ。
全てをぶつけてあなたが少しでも救われるならそれで良い。
例えそれが一時の感情だったとしても後悔はしないわ。




私はいつも、身体を繋げた男には無償の愛を与えてる。
間違いだった、魔が差した……ではないの。
全て最初からわかった上で受け入れている。
溺れてくれるなら本望だもの。




「十和子っ……好きっ……もう俺にしなよ…っ」




「はんっ……あぁっ……ダメっ……あんっイクっ…」




痙攣を繰り返す私を強く抱き締め串刺しにされる。
なんて性欲かしら。
私のナカで何度果てたら気が済むの…?
綺麗にしてあげる……来て。
口元に淫らに残るあなたの精子。
指で掬ってまた舐める。




時間の許す限り求め合いました。
終わった後も余韻に浸り、唇が離れません。




「現実に戻るの…?もう、夢の時間は終わりか…」




寂しそうな横顔にキスをする。
与えてあげれるのはここまで。
あなたの先輩の元へ私は帰る。
「次はいつ会えるの?」の質問に正確な答えを差し出すことも出来なくて。
前髪を撫でて
「またすぐ会いに来るよ」と曖昧に濁す。









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