狂愛の巣窟〜crossing of love〜
第6章 【渦巻く愛憎と独占欲に囚われても…】
さっきまで可愛く悶絶してた彼はまるで人が変わったかのように攻め立ててくる。
膝を立ててくれたのでそこに手を置くと、マッハの如く鬼ピストンされて絶頂アクメへ。
潮を吹いて汚してしまいました。
ごめんなさい…と言う唇は何度も塞がれ、頭を垂れてバックピストン、寝バック、正常位と休ませてはくれない。
両足を肩に乗せられ奥まで深くピストンされました。
うんと年下の男のコにこうして見下されながら激しくセックスされちゃうとまた違った興奮がある。
ダメなのに抗えないこの感じに酔っちゃうの。
今、私、ワルイコトしちゃってるな……って。
まだ外が明るい時間に、
帰るべき場所がある身でありながら、
娘とあまり変わらない歳の男のコと逢瀬を重ね、不貞行為をしている事実が何よりも興奮剤で。
やめられないの。
求めてくれる限り、悦びを植え付けた身体に一度知った快楽を更に上書きして与えていく。
そうすることで離れなくなるから。
つい、毒を回してしまう。
溺れちゃえば良いの______________
「答えなくて良いんで言わせてください」
指を絡めて額に汗を滲ませながら肩で息をするキミにこんなことを言われた。
「好きです、十和子さん、今だけは僕のことだけを考えてください、お家に帰ったら忘れても良いですから……また思い出してこうして僕に抱かれてくれますか……何もかも忘れて一番に愛する人が僕である時間を僕に与えてください」
挿入っていたのを抜いてしまうキミの手を握り返した。
言いながら声も上擦り揺らぐ瞳。
そうか、沼らせているのは私だけじゃない。
こんな一面を本気で見せてくる彼らにどっぷりハマっているのは私の方なんだ。
去るもの追わずだった私も、本当は去らせたくないし失うのが怖い。
また次を見つければ良いって思っていても、無くした彼を越えなければ満足出来なかった。
必ず重ねてた。
自分の中で消えて無くなることはない。
一度に多数の愛を与え合える関係を築くことで何を守ろうとしていたんだろう。
彼の涙を見て今思うこと。
それは、自分のしてきたことの罪深さ。
取り返しのつかないところまで彼を追い込んでいるという事実。
今までに関係を持った人も全部、彼のように堕ちてきた。