テキストサイズ

主治医との結婚生活

第28章 幸せな時間

「明花…」

奏真さんに見下ろされて
私はぞくぞくと その眼に 捕われる。


初めて 奏真さんに抱いて貰ってから
今まで何回 こうして体を 重ねたのだろう…?

その時に 持ち合わせる 感情は違っても

安心出来る事に 変わりはないし…
沢山の愛を注ぎ込まれて
幸せだな… って 毎回思う。


「明花… 明花ちゃん 可愛い…
僕だけの ものだよ…。」


自分の中心に 奏真さんを感じながら
そんな 愛の言葉を囁かれると 嬉しい。


「もっと 欲しがって…
もっと もっと… 溺れて ?」


そうして 甘え下手な私を 優しく誘う。


最初は戸惑って 素直に甘えられなかったけど…
奏真先生の治療のお陰で
だいぶ素直に 強請れる様になった。


「染めて 欲しいです。 全部…
細胞の1つ1つ 抜け毛の1本までも 
奏真さんに 染まりたい…」

こんな 恥ずかしい言葉も
奏真さんの前でだけは 言える様になったの。

「ふふっ。染めてあげるよ。 
色落ちしないように…  何度も染め上げて…
僕のものだって… 何度も思わせてあげる。」


囁かれて 
胸の頂きを きゅっと 摘まれると
私は 堪らずに喘いで
中の 奏真さんを ぎゅっと 握りしめる。

「嬉しい…」

そうして 涙目になって喜ぶ。 
この上なく 幸せ…

「いっぱい 啼いて 赤く 染まって…
僕を 喜ばせて… ? 明花…」

それから 私は 奏真さんの与える快感に
溺れて…

啼いて  啼いて 

赤く 染まって…

心も 体も…
甘く 甘く 蕩ける…


こんなに 誰かに愛して貰えるなんて
あの時は 思えなかった。

私がこんなに 奏真さんに 固執する理由は
自分でも わかっている。

奏真さんも… わかった上で 
それ以上の愛を 注いでくれる。

心と 体に 愛を 刻み込んでくれる。

全てを曝け出しても 受け止めてくれるのは
奏真さんだけ…

私の 根深い寂しさを 埋めてくれるのは
奏真さんだけだ…


初めて会った あの夏から 感じていたの…

奏真先生の治療は 的確で…  絶対。
名医に出会えて
私はとても ラッキーな 患者さんだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ