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主治医との結婚生活

第28章 幸せな時間



夢の様に幸せな時間 の 終わりがやってきた…


途中は 奏真さんを怒らせちゃったけど…

あっという間の 時間だったな…


すぐ隣で すやすやと眠る奏真さんに 摺りつく。

こうやって 
手を伸ばすと すぐに触れる。

家だと
晴菜も 居るし…

時間に 追われて…

こんなに ゆっくり 気兼ねなく 
奏真さんに 触れない。

ううっ… 名残惜しいよ…!

奏真さんの 温もりを 香りを 記憶に刻む。

不意に ぎゅっと 
奏真さんに 抱きしめられた。

「? どうしたの? …寂しくなった?」

奏真さんに言われて
「その通りです…」と、返事するように
項垂れる。

「今日は… 晴菜の所へ帰らないとね…。」

そうですね…

奏真さんの言葉に 心の中で返事をする。

嫌な わけは ないんだけど…

嫌だな…
2人だけの 時間が 終わっちゃう… 


わかり易く落ち込む私に 奏真さんが笑った。

「ふふっ。 
今回の旅行で 随分素直になったね。」

「はい。やや キツいお仕置きも利いてます…。」

私の返事に 奏真さんは また笑った。

「ふふっ。 治療だってば!
…よく 頑張ったよね。 いい子…♡」

そうして チュッとキスしてくれる。

そう。 この「いい子」という 言い方も…

私を安心させるために 言ってくれる。


「…もっと キスしたい…  帰りたくない…」

ママに戻ったら 奏真さんだけ
という訳には いかない。


奏真さんは また チュッと キスしてくれる。

「そうだね。 僕も 帰りたくないけど…
僕達の暖菜が 待ってるから…」

奏真さんの言葉に 頷く。


私と奏真さんの 愛の証 暖菜が 待ってる…

うるさくても 面倒臭くても
私達を ママとパパにしてくれた
大切な天使。


「いいんだよ? 
家に帰っても 甘えておいで ?
ママの前に 明花ちゃんは 僕だけの可愛い天使。
明花ちゃんが 望むなら いつでも
僕を あげる…」

奏真さんは 私の手の甲に キスをする。

それから…

「甘えてくる 素直な明花が大好きだよ…?」

奏真さんが そっと囁く。

まるで 頭の中が
奏真さんの 言葉に包まれる様…

こうして また
奏真さんの 色に 染まる。

幸せな 時間は 続いていく…

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