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いつかの君に感謝を

第5章 先生の思い、そして診察



玲央は舞の顔を見て話そうとしたが舞は俯いて顔を逸らした


「まず検査の話からするよ。検査は明日の朝一で9時からにしたから忘れないように。検査の内容は心エコー検査と心臓カテーテル検査の2つ。

何回もしてるからカテーテル検査の前処置とかは分かってると思うけど注射と尿カテは頑張るよ。検査後は5時間はベットから動いたらダメだよ。絶対に安静。

検査中は眠れるなら眠ってても大丈夫。まぁ分からないことは無いと思うけどなにか不安なことでもあったら気軽に言ってね。わかった?」


舞は顔を見せてはくれなかったが、小さく頷いた


玲央は舞の頭をポンポンとすると話を続けた


「で、本題はここから。


先生は舞を助けたいから助けてるの。舞が助けて欲しくないって思ってても先生は舞を助けたいと思う。


仕事だからじゃなくて1人の人間としてね。


それに先生は舞のこと全然知らない。先生がいくら話しかけても舞は無視するからね。


でも舞の様子とかを見てなんとなく舞の性格は分かるよ。


さっき感情的に先生に言ったこと後悔してるでしょ。内容の後悔というよりは自分に後悔って感じかな?」


舞は自分の心を触れられる機会がなかった。そのため本心をつかれることがとても苦手だった。



舞は捲られた布団を頭まで被って玲央に一言いった。



「……うるさい。」



「ふふ笑、ほら当たった。意外と先生は舞のこと知ってるんだよ?、少しは先生のこと信用してください。先生は何があっても舞のそばにいるから」



舞は無言で布団の中に潜り続けていた




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