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薬剤師と薬草師

第4章 蜜花

一度意識をなくし気がついてから私はおかしかった
ひたすら気持ちよくなりたくて、ユーリにせがみまくっていた‥

なんであんなやらしくなっちゃんたんだろう‥

見上げるとユーリは本を読んでいる
あ‥この表情好きだなぁ‥

そうボンヤリかんがえていると、ユーリは私に気付き

「気がついたらかい?」

優しく微笑む

タツミさんやユーリにやらしい事されてた時に言われた言葉が気になりユーリに尋ねた

「ユーリ‥みつかってなあに?」

ユーリは本を閉じ私に腕を回して来た

「蜜花っていうのは、甘い香りで異性を呼ぶ種族の事だよ。」

「異性をよぶ?」

「そう‥
メルからはその香りがするんだ。
特に行為をしている時は香りと味が増してるよ。
俺も止まらなくなる。」

蜜花は普通に生活していると殆ど会う事はなく、会えたとしても娼館か金持ちの愛人として囲われている。
蜜花に快感を与えると与えただけ、その者の財力が一定期間伸びる事で高値で取引されている。

特に女性の処女を奪った時は、今まで感じたことのない快感も味わえるため、普通の娼婦より高値で取引される。

そのせいか、身を守る術なのか蜜花は処女を失うまでの期間、子供の姿のままだと言う。
流石に子供に欲情する物はいないと思うが、蜜花から発せられる香りはそれすら気にならなくなる。

まぁ、俺もそのうちの1人だが‥

ただ、メルのように成人してもこの姿のままの女性は少ない。
きっと薬草師だった両親が薬草の香りでメルの香りを隠していたのだろう‥

俺の側に来た事で薬草の香りが薄らぎ、呼び寄せてしまったんだろうな‥

「男性の蜜花はいないの?」

男性も勿論いる

女性は初夜を迎えるまで子供の姿のままだ、男性は普通に成長する。
だが精力がかなり強く、種付けの力も強い為かなりの確率で妊娠してしまう。
そして生まれるのは蜜花‥
男性の蜜花の殆どは金持ちの家にいる。
女の子が生まれても男の子が生まれても、殆どがどこかへと売れるからだ。

メルへ説明する。

メルは少し震えながら

「じゃあなんで私はこんなに平和に過ごせているんだろう‥」


メルの両親の写真を見る限り、おそらく両親とも蜜花だったんだろう‥

メルは純血

混血の蜜花と違い快感を与えた物へ与える財力は果てしないものがあると言う
その為必死で隠したのだろう‥

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