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小説以外のひとりごと

第14章 馬の上にも三年

「馬の上にも三年」


馬に初めて乗ったとき


どうしても競馬のジョッキーのような姿勢のイメージがあって


前屈みになってしまっていた


最初は仕方ない


でもなかなか矯正できなかった



バイク乗りのような姿勢は


間違いなのだ



わかっていても



つい身体が前傾姿勢になってしまう


本当は馬の背中にまっすぐ上に乗る


背筋をピンと伸ばすイメージ


さらに


胸を反らせて、肩をやや後ろに引く感じで



競馬と違って

乗馬は美しく乗らなければいけないのだ



堂々と


優雅に


しゃなり、しゃなりと歩かせる


走らせるときも、駆けるときも


前のめりにはならない


これが


いつまで経っても治らない



あと



こぶしの位置



ついつい操作をしようと意識すると

手が上がってしまう


馬が首を下に降ろしたりしたときも


ぐいぃーーーっ、と手綱を持ち上げてしまうから


これも怒られる


もっと優雅におこなわないといけないのだ


手の中も微妙な操作をする


ややゆるめたり、やや張ったりする


こぶしの中で微調整する


けっして


ぐぃぃーーー、と引っ張らない



手綱も左右同時に引くと


馬の口元も引っ張ってしまい


馬も嫌がったりして


ますます操作しにくくなる


左右どちらか片側だけに微調整してやる


元気すぎる馬には


右側を軽く引いて


スピードダウンを指示してやる


えらそーな風に言ってるけど


出来てるわけでもない



慣れた馬なら


手綱で操作しなくても


足で操作出来る子もいてる


アブミ(自転車でいうペダル)を右だけ踏んでやると


きちんと右に方向転換できる子もいてた


手綱はまっすぐ持ってるんだけど


足の踏む感覚だけで方向を指示してやる



かといって


馬によっては手綱を強引に右に引っ張っても、一切言うことを聞かない馬もいてる


指示なんか、されたくない!


自分の好きなように歩く!


と自己主張が強い性格の馬もいてるんだ



どんな馬にでも


うまく操作出来るように


色んな子に乗って練習していくわけ



楽な子にあたっても物足らないし


面倒くさい子にあたっても失敗ばかり


うまくいかないのだ

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