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小説以外のひとりごと

第40章 「師走」

2023.12.15

職場で改装の作業中、スタッフが何人も集まって作業していたら、なんか狙い撃ちされたかのようにこちらにきた主婦っぽいお客さん


「ちょっと教えて欲しいんですけど…」

て問い合わせだったので、ボクだけ作業から抜け出させてもらい対応することに


場所を離れて、問い合わせ内容を聞く

「ああ、だったらこの商品が良いですよ」と答えてあげたら、こっちをジッと見ながら止まってる

「?」

思ってた答えと違ってたのかな?と思い、

こんな時はコチラ
あんな時はアチラ
ともう少し幅を持たせた回答をしてみる


で、なにやら言われたんだけど、それはボクではどうすることも出来ない
選ぶかどうかは客が決める事だし、ゴリ押しするわけにもいかない

「もし自分だったらコッチのを買いますね」

と決めやすいように誘導してやる


すると、違う問い合わせが来た
2つ目の質問

で、ジィっと見られる


「ああ、その場合はまずコレでこうやってから、次にコレです」と作業の流れを説明する


で、あれこれ質問と応対を何回か繰り返す

でも


決断はされない


うーーーん、決断しないタイプの人だな

よくよく相手の顔を見ていたら、
ああ…この人…前に対応したことある…
それでボクを狙って声を掛けてきたのか…


そこからが長かった…

1時間は絶対越えてたから、90分は対応してたな

とりあえず話しが進まなくなってきたので、
「とりあえずはコレだけでいいから使ってもらって、他のはまた春にされたら良いと思いますよ!頑張って下さい!」

と、強引に会話を締めた


これだけ長かったら、もういいでしょう


するとその主婦さんはササーッ!と小走りに立ち去ってしまわれた


「なんだ、買わないのかーーい!」と
思って

ボクもトイレ我慢してたから事務所へ戻る


その時

ああ!あの人もきっとトイレ我慢してたんだな!
と思った


ついさっきまで真横に立って話しをしていた名前も知らない二人が

次の瞬間、同時にトイレしてるのかと思うと
なんだか笑ってしまった


夜は寒すぎてトイレが近くなるんだよね


きっと、また来られるんだろーなー


でも、うちでは買わないんだろーなー


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