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知ってたんだ！
ずっと話さなきゃって思ってて、でもなかなか言うチャンスなくって焦ってたんだけど、久保店長はもう私が妊娠してる事を知ってたんだ。


「なのに儂が店長にさせようとしてるのを聞いて、さぞモヤモヤしたろうなぁ。
すぐに言ってくれりゃ良かったのにのぉ」

「あの…あ………すみません…」

「何を謝る事がある。
儂の方こそ、配慮が足らんで悪かったな。
そりゃひな坊も結婚すりゃ、子供もできるのが当たり前じゃしな」


いつもの罵声ではなく、バツが悪そうに言う久保店長には私の方が申し訳ない気持ちになってくる。

せっかく私を育ててくれ、そのまま店長の仕事もさせてくれようと考えてくれてたのに。私が早く言えば、余計な期待をさせなくて済んだのに。


「よく頑張って付いてきてくれたな。
時間があるなら、今からでも今後の事を先に話そうかの。
ひな坊はうちの大事なスタッフだからな」


久保店長への配慮ができなかったのは私なのに、それでも久保店長は私を大切に扱ってくれるんだ……。