無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

オードブルの話？なんて聞かれて、流れでスマホをタップしてしまい、いま来たメールを開いた。
すると悪い事に、ひなはウキウキしながらスマホを持つ俺の方に寄ってきてしまった。

仕事が好きなひなとしては、またオードブルの注文が来るのが嬉しくて、小野の話が気になって仕方ないんだろうな。

だけどだけど、もしこのメールの内容がオードブルの話じゃなくて、その後の俺の悪役についての話だったら、ひなには絶対に見せちゃ駄目だー！！



♪♪♪〜♪♪♪〜

するとその時、ひなのスマホから着信音が鳴ったのが聞こえた。

メールみたいな短い音じゃなく、ずっと鳴っているから電話なんだろう。


「えー、こんな時間に誰だろう。
慎吾くん、ちょっと電話出るからごめんね」

「あ、うん…っ」


……よかった。
何とかピンチを切り抜ける事ができたぞ！

ひなが少し離れた所で電話をしているうちに、早くこのメールの内容を確認しとかないと！