テキストサイズ

ジェンダー・ギャップ革命

第7章 愛慾という桎梏



「こんな幸せ、手に入るなんて思わなかった……」

「そういうこと、他の人にも言ってきたの?」

「愛津ちゃんが初めて」

「初めてには感じられないけど……」

「厳しーい。真面目な話、恋愛感情でっていうのは初めて」

「えっ、……あ、ああ、そういうことか!」


 自ずと声が裏返ったのは、愛津の中で、それが織葉のイメージに一致しなかったからだ。

 英真達の火遊びとは違う。愛津から見て、織葉はそうしたタイプではなかった。


 偏見はない。世の中には色んな関係がある。…………


 頭にいくつかのフォローを準備したが、織葉に気にした様子はなかった。


「ぁっ、ああぁ……っ、恥ずか──…」

「そういうの吹き飛ばしてあげるね」

「アアアッッ……」


 愛津の身体が、天上に引きずり上げられるような恍惚に触れた。

 織葉の指が、愛津の脚と脚の間の敏感な場所を往来している。彼女の愛撫と愛津の潤みがこすれて、微弱な電流にも似た、切なげな刺戟が生じる。


 ちゅく。ぴちょ、ちゅぷ……


「ッッ……」

「濡れてて良かった、愛津ちゃんを退屈させてないってことだもんね」

「お、織葉さ──…ちょっと、ちょっと休っ……」

「休んだら寝落ちそうだから、今はなし」

「っ、ああッ……」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ