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ジェンダー・ギャップ革命

第7章 愛慾という桎梏



 空腹の獣のごとくよだれを垂らす愛津の潤みを動く指は、窪みをくにくにとほぐしながら、飛び抜けて敏感な部分を探り出す。愛津にキスして触れるほど、織葉は愛津以上にこの肉体を理解していく。

 三十年生きてきて、自分でもここまで触れたことはなかった。

 愛おしさが愛津を満たして、何を失くしても怖くないほど幸福で、気持ち良くて、わけが分からなくなる。



「幸せにする……泣かせない、一秒でもたくさん、生きてて良かったって思わせる……」

「今もそうっ、だよ……大好き……織葉さんッ……」

「力、抜けてるね。信用しすぎじゃない?」

「……っはァっ、痛くても、気持ち良くても、織葉さんのくれるものは貴重だからァ……」



 そこからはまるで一瞬だった。

 涙が出るほど優しいキスに、目を閉じた。織葉の指が、愛津の物足りなさに顫えていた部分を埋めた。

 初めは鈍い衝撃だったものが、徐々に快楽に昇華していく。愛津は自分のものとは信じ難いような喘ぎに織葉の名前を重ねて呼んで、彼女の部屋着にしがみつく。なりふり構わずシーツに腰を打ちつける。緩慢だった彼女の指が、次第に激しさを増していく。痛くないかと確認しながら、強引とも控えめともつかない加減で、愛津に沈めた指を泳がせて、奥深くを貫く。こまやかな愛撫が、愛津の快楽をどこまでも引き上げる。

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