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【参加型小説】尾仁牙島

第8章 尾仁牙島伝説

「……」


 シェリーは目の前でイチャイチャする二人を見て、ハアッとため息をついた。


(千代が羨ましい。どうしたらこんな短時間でそこまで仲良くなれるのよ。私も武藤さんにああやってほしかったなぁ。ううん、本当はライラとイチャイチャしたかった……)


 シェリーは半年前のことを思い出した。
 半年前まで、ライラとは結婚前提で付き合っていた。でも急に連絡が途絶え、シェリーは自然消滅したのだと受け取った。


(だから、新しい出会いを求めるためにこのツアーに参加したのに……。どうして私の中にライラがいるの?)


 気づいたのは、ツアーに参加する前日の夜だった。夢の中にライラが出てきたのだ。そして今まで連絡できなかったことと、まだシェリーの元には戻れないこと、でも何かあればシェリーの体を使って助けることができるということを話してくれた。


(元々危ない仕事はしてたけど、もしかしたら何かに巻き込まれたのかもしれない。それとも、これは寂しさからくる私の妄想……?)



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