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【参加型小説】尾仁牙島

第3章 自己紹介タイム

「和菓子ならありますよ。良かったら、どうぞ」


 その時、女の席の後ろから、短髪頭の男が声をかけた。男はやや細めの中肉中背で、なかなかの男前だ。しかしよく見ると、白地のTシャツの上に羽織っている半袖シャツは、大阪のおばちゃんが着ているような派手なヒョウ柄だった。


「まあ、和菓子! 大好物よ、頂くわ!」


 そんなヒョウ柄にも目もくれず、女は箱の中に並ぶ和菓子を5つ取った。それを見て、武藤は思わず「そんなにも食べるんですか?」と驚く。


「大丈夫ですよ、まだ2箱ありますので」


 ヒョウ柄のイケメンがニコッと笑う。「いや、そういう意味じゃなくて……」と武藤は言おうと思ったが、すでに饅頭を美味しそうに食べているロリータ娘の顔を見て「ま、いっか」と思った。


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