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レシピェール誕生物語

第12章 めためた・メタ!

レ)って、やだもぅ!何の話よ、コレ?!

さ)だから、メタ発言の話。

レ)いや、これアタシの誕生物語なのよ。青い狸について語る会じゃないのよ。

さ)怒られるよ?タヌキじゃなくて猫型ロボなんだってば!ドラえもんと言えば、『どこでもドア』には憧れたね。どこでも好きな場所にすぐ行ける!

レ)あんた……道中を楽しもうって気はないの?

さ)いや、旅行とかならそれもいいけど。通勤通学はやっぱりさ…。

レ)どこでもドアの先に行けるのは自分のコピーであって、オリジナルは死ぬって話、知ってる?

さ)あー。聞いたことある、スキャンして、コピーして、オリジナルを葬り去る話ね? けど…。私は『折った紙説』を推したい。

レ)折った紙説??

さ)1枚の紙があるじゃん。その紙の離れた2点にバツ印を書いて?

レ)書いたわ!

さ)書いたら、その一方の点の上に蟻さんでも乗せてみて。

レ)乗せたわ!

さ)ふつうの移動は紙の上を歩くしかないから距離があるでしょ?

レ)そうね?

さ)でも、離れた位置にある点と点をくっつけるように紙を折り曲げたら、点Aから点Bへ一歩で行ける。

レ)つまり?

さ)二次元の紙の上を三次元で移動すると瞬間移動できるの。1こ上の次元を通せばいいのよ!二次元間の移動なら三次元で、三次元間の移動なら四次元で!
つまり、どこでもドアは四次元の存在が三次元を折り曲げて二か所をくっつけてくれてるから一歩またげば目的地なのよ!

レ)ねぇ、蟻さん、アタシの指のほうにあがってきたんだけど!!

さ)知らん!!

レ)折った紙説はさちこが考えたの?

さ)まさか。そんな解説を見たことあるの。尤も、それは『どこでもドア』の話じゃなくて、魔法での瞬間移動の解説だったけどね。それをあたしがどこでもドアに当てはめて解釈したってだけ。

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