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フラワーアレンジメント

第1章 フラワーアレンジメント

 ⑫

「わたしも…
 煌びやかに…魅せて欲しい…の…

 アナタ…

 和也さんに…

 魅惑的に飾って…

 コーディネートしてほしいの…」


 その響子さんの言葉に、いや、甘い囁きに…

 俺の中のナニかが弾け…
 いや、オスの本能が一気に顔を出してきた。

 ガタッ…

「…………」

 俺は椅子を鳴らして立ち上がり、スッと響子さんを後ろから…
 抱き締める。


『アナタに、和也さんに…
 魅惑的にコーディネートしてほしい』

 そして脳裏にはその言葉が巡り…

 激しく心が…
 いや、カラダも昂ぶり、疼いてきた。

「あぁぁ…」

「…………」

 そして唇を、口吻を交わしていく…


 ぜひ、アナタを…

 響子さんを…

 より美しく、煌びやかに、魅き、輝かせたい。


 もう、俺達には言葉はいらなかった…




 そして…

「はぁ、ぁぁ、ん…」

 俺の腕の中で彼女が喘ぎ、身悶えている…


「はぁ、や、ん、んん、あ、イッちゃう、イッちゃうぅぅ…」

 響子さんは全身から快感の汗を吹き出し、絶頂感の喘ぎを漏らしていく…


「はぁぁ…」

「ふうぅ…」

 そして俺達二人はあの日から、ほぼ2週間に1度、フラワーアレンジメントの納入と共にランチデートを…

 いや…
 昼間の禁断の逢瀬を重ねていた。


「やっぱりね、抱かれる毎に肌艶も良くなってきているのよ…」

 俺の腕の中に抱かれ…
 響子さんは絶頂感の余韻に浸りながら、そう囁いてくれる。


「アナタとの、ううん、和也さんとわたしとの相性が良いから…
 そして…
 和也さんのアレンジメントが良いから…」

 嬉しい褒め言葉だ…


「それに…
 夫と同じ名前だから、安心して囁けるし…」
 そんな細やかな彼女のブラックユーモアも、俺の心を擽ってくれてもいた。





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