無自覚ドSにハマる隠れドM腐女子
第21章 踏んだり蹴ったり
鳴海「それより早く帰りなさい…
君も恋人、待ってるんじゃないの?」
蒼真「僕も恋人は…居ませんよ…」
(好きな人は……)
鳴海「そうなんだ…じゃあ…これ…
良かったら…」
と、お兄さんは手に持っていた
もうひとつの紙袋の中から…
僕に、お洒落な毛糸の帽子を被せ
マフラー巻いてくれて…
革製の手袋をはめてくれた…
蒼真「えっ…あの…これは…?」
鳴海「ケーキの、お返しだよ?
あっ…もちろん新品…
そこの目の前にある…洋服屋さんで
買ったの…
俺のは…三日も風呂に入ってないから
オヤジ臭がするかもしれないからね…」
蒼真「ふふふ…オヤジ臭って…
お兄さん…まだ若いでしょ?」
鳴海「若い子に若いって言われると…
嫌味に聞こえるよ?」