慕情
第31章 救護班
「お前…胸まで…女人の姿になったのか…
悪いが何も感じない…」
それより…と神楽は幽蘭の上半身を
念入りに見詰めた…
「おかしいな…呪詛返しをされたなら…
こいつの身体にも
泡沫と同じ縞模様の痣があるはずだが…
その痣がない…どういう事だ…」
神楽は
声を潜め独り言のように呟いていたが…
「あぁん…神楽先輩…そんなに厭らしく
見詰めないでください…それに…今…
何て言いましたか…?あたしの前で他の人の
名前を言わないでくれます?
嫉妬しちゃいますよ?」
幽蘭は全裸のまま…神楽に近付こうと
するが…またもや…躱されてしまい…
「もう、お前には用はない…
さっさと衣を着ろ…帳を外すぞ…」
神楽は幽蘭に冷たく言い放ち…