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慕情

第36章 憔悴…


 神楽は姫利を突き飛ばし…
頭を抱えて踞ってしまった…

 姫利は倒れそうになるが…
王華は、すぐに姫利を支え…

「姫利…大丈夫か…?」

 王華は姫利を切なそうに労り…

「うぅ…ッ…
どうして…どうして…?神楽先輩が…
こんな仕打ちに遭わなきゃいけないの…?
本当に蘭ちゃんの仕業なの?
王くん…僕たちは…
どうやったら神楽先輩を救えるのかな…?」

 姫利は
王華の胸に抱き付き泣きじゃくっていた…

「姫利…今…出来る事は…
神楽先輩の事は老師様や貴殿様に任せて…
俺達は…もっと…もっと…
鼓動を乱さず鍛練を積むことしか出来ない…
だから…俺達も諦めずに頑張ろう…」

 王華は姫利を励まし…抱き寄せ…
自分に言い聞かせるように誓いを立てた…

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