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【準備室】シャーク×ロストコロニー編

第1章 4/11 サメ映画小説、開幕します

(その6)

パチモン映画の世界

よく世間では中国製の製品を卑下する言い方をしますよね?
たしかに有名メーカーものと比べたら、お粗末な品質なものが多いのが中国製


ところが映画の世界では、日本人の配給会社のほうがもっとタチが悪い

〈騙す〉つもりで配給している

それらは昔からあってジャッキー・チェンのカンフー映画の頃から乱立していた

「ドランクモンキー酔拳」のヒットから、もっと古い映画を引っ張り出してきて「スネーキーモンキー 蛇拳」を日本で公開させた

そこから配給会社はチョーシに乗る

整形前(一重まぶた)の若かりしジャッキーの古い古い映画を、さも新作のように宣伝して上映

さらにややこしいのが、本当の新作「プロジェクトA」を東宝系で上映している横の東映系の映画館では過去の買い付け品「カンニングモンキー天中拳」を上映していた


このあたりはまだ本当に「ジャッキー主演映画」だから、まだ許せる


「ドラゴン特攻隊」「キャノンボール」「ジャッキーの鉄指拳」などはジャッキー本人は出演するものの、完全に脇役で

途中退場するものもたくさん出回ったりする


「モンキーフィスト猿拳」などはジャッキーではなく盟友のユン・ピョウの映画


もちろんジャッキーだけではない

オカルト映画も同じようなものが乱発

バレエ学校で次々と起こる不思議な事件を映画にした「サスペリア」がヒット
決して席を立たないで下さい、なんてキャッチコピーがCMで流れていた

そしてあろうことか日本の映画配給会社は同じ監督の古い作品を持ち出してきて「サスペリア2」のタイトルを付けて新作上映していた


映画配給会社なんてバクチ商売な世界
興行できて人を呼べばいいのだ、とばかりの世界


レンタル屋に行けば「ジョーズ・ザ・ファイナル」「ジョーズ キング・オブ・モンスター」なんてタイトルが乱発して売り場に並んでいるけど、すべてユニバーサル映画「JAWS」とは何の関係もない


「MEG THE MONSTAR」が数年前にスマッシュヒットしたら似たようなタイトル「THE MEGADORON」がレンタルに並ぶ

ちなみに後者はサメはほとんど出てこずアメリカとロシアの戦艦が睨み合うだけのクソ映画だ

さらにPart2ではアメリカと中国の戦艦が睨み合う
サメはちょこっとしか出てこない

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