
はなことば
第10章 Coreopsis《大学生》
" 歌田 李杏 "
アイドルのような名前の私は
小さい時から
アイドルになるのが夢だった
韓国アイドルのような
歌って踊れるスーパーアイドルなる
必至の練習のおかげで
私は3年前「coconuts」としてデビューした
一気に人気なり
国民的アイドルまで上り詰めた
だが、ある日
男性アイドルとの熱愛報道が出て
評判はガタ落ち
男性アイドルのファン、
そしてグループのファンからの
誹謗中傷で私は心を病み
活動を休止した。
休止して3年
もう私の話題など
コレっぽっちもない。
心の療養のため
都会から離れた場所にある別荘に
私は1人で暮らしている。
今日も海を眺めながら
何も考えずに遠くを見つめる
李杏「はぁ……」
「あの……」
李杏「?」
ある男に話しかけられた
李杏は咄嗟に手元のキャップをかぶり
うつむいて答えた
李杏「はい…」
唯音「ここら辺にコンビニありますか?」
李杏「……結構、遠いけど、歩いて20分くらい。」
唯音「あっち?それともあっち?」
李杏「……あっち」
唯音「なんか……標識とかあります?」
李杏「いや……ない。」
唯音「……まじか。
実は俺、携帯どっかに落としちゃって( ˊᵕˋ ;)」
李杏「はぁ…」
唯音「夏休みの思い出に…
1人キャンプしたかっただけなんだけどなぁ」
李杏「1人キャンプって…あんた友達いないの?」
唯音「っ、……いませんけど?
いないって言うか…
いらないって言うのが正しいですけど。」
李杏「……案内してあげてもいいよ。
でも、ちょっと待って。家から携帯持ってくる。
一緒に来て。」
大きなリュックサックを背負った彼
と私の別荘に向かった
