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はなことば

第3章 Gyssum grass



蜂谷ちゃんにも伝えると
一緒に悲しんでくれた

社長室に入れるのも……
社長に会えるのも…

数えられる程度。


社長は私がクビになることは
知ってるのだろうか……


コンコン(扉を叩く音)

葉月「失礼します」

凛太郎「青島、今日この上着がいいんだけど合わせてもらえる?」

葉月「はい、わかりました」


社長は特に、私のことを聞かなかった
だから私も、いつも通りの笑顔で
衣装係をこなそうと決めた


でも……


凛太郎「…青島?」

葉月「はい?」

凛太郎「なんかあった?」

葉月「え?」

凛太郎「なんか……いつもと違う」

葉月「そんな事ないですよ」




凛太郎「いや、なんか……」
そういって私の両頬を触った


葉月「ッ……」

凛太郎「嫌な事でもあった?」

その言葉に一気に涙目になる

凛太郎「どうした?」

葉月「ほんとに大丈夫ですから」

凛太郎「大丈夫じゃないだろ」

葉月「離してください…グスッ」

凛太郎「……ごめん、心配で。」

葉月「……グスッ」

凛太郎「やっぱり……ごめん」

そう言って社長は
私を抱きしめた

凛太郎「青島には笑っててくれないと困るよ。
そうしないと……こっちが弱くなる」

葉月「……衣装係…頑張りますね。最後まで」

凛太郎「……最後?」

葉月「社長、、すいません。ありがとうございます。
もう落ち着いたので戻ります……」

凛太郎「……でも」

葉月「社長、今日もかっこいいです。
服もバッチリです(^^)
では……失礼します」



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