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デリヘル物語

第3章 take3




あけみさんの唇がさらに下へ下へと下がっていくと、それとともにあけみさんの手が僕の股間を包み込んだ。僕の股間は、すでにパンパンに膨れ上がった風船のように今にも弾けそうだった。


でも……その時だった。またしてもあの感覚がやってきたんだ。


嘘だろっ、こんな時に――。


そう思うまもなくピンポーーンと、またしてもチャイムの音が辺りに鳴り響いた。



―――そこは見慣れた場所だった。僕の、部屋だった。部屋の中央で僕は、座禅を組んでいた。右手も左手も人差し指と親指で円をつくった状態でそれぞれの膝に乗せて。


僕は、息を深く吸い込み、それを吐き出すと即座に立ち上がり、玄関へと向かった。


玄関に着くと、ドアノブの上のシリンダーを回し、さらにドアノブを回して扉を開けた。


目の前には、谷崎が立っていた。


「やあ、高橋くんどうやら無事だったみたいだね」と僕を見るなり彼は言った。













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