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幽霊の悩み事

第1章 幽霊の悩み事

 母さんがそのお守りグッズを見せてくれた。たしかに四人組のイケメンたちが一人ずつ印刷された絵馬やお守りがあった。一番売れてるのは、朝比奈圭吾と村上祐司か。今度アニメを観てみよう。


「わかった、父さん。僕、神職やるよ」

『決断はやっ!』


 父さんの頭が柔らかくなっていて安心した。


「よし。そうと決まれば、樹の身体を取り戻しにいくぞ」


 車を出そうとした父さんだが、飲酒運転になるため、病院に行くのは明日にした。
 僕と相沢はるかは榊原家の居間で適当にくつろいでいた。


『あんたが神職やるなんて……。じゃあ、私はあんたに除霊されるの?』


 相沢はるかが寂しそうな顔をして言った。



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