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幽霊の悩み事

第1章 幽霊の悩み事

 榊原 樹(かんばら いつき)


 僕の名前である。
 そして細身の僕の身体は、白いベッドに横たわって眠っている。


「うーん、こう見るとなかなかのイケメンじゃん?」


 僕は僕を見て呟く。


『ばっかじゃないの! 幽霊の相談に乗って殺されかけるなんて!』


 突如暴言を吐かれて、僕は隣にいる女子高校生に振り向いた。


 相沢 はるか(あいざわ はるか)
 享年十七歳。


 そう……彼女は死んでいる。
 幽霊なのだ。


 そして僕はというと現在幽体離脱中で、自分の姿を天井から見下ろしていた。




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