悪役令嬢は次期公爵のあま〜い♡溺愛をうける。
第4章 **04
おずおずと手を乗せれば、魔法の力なのかふわりと馬車から降ろされた。
「あ、ありがとうございます···」
驚きつつ、クラウィス様を見る。
相変わらずイケメンでかっこいい···。
しかし緊張はしてしまう物で、あまりにも多くの視線に体が固くなる。
いけないいけない、私はあくまでも令嬢なのだから、背筋をシャキッと伸ばさなければ。
「ふふ、久しぶりの学校で緊張しているのかい?」
頭上から上品な笑い声につられてクラウィス様を見れば、くすくすと笑みを浮かべていた。
「久しぶりと言うか、···こんなお城みたいな学校って、ファンタジー中だけだと思っておりましたので」
「そうか。ならばお昼休みにでも、校内を案内するよ」
「あ、···」
腰に手を回され、自然なエスコートに私は身を任せた。