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お題小説 カレイドスコープ

第1章 kaleidoscope

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「ねぇ…あのさぁ…」
 茉優が驚きの言葉を囁いてきた。

「ねぇ、あ、あのさぁ…してあげる…」
「え?」
「あのぉ、お口でさぁ…ほら、昔みたいにさぁ…
 してあげるわよぉ…」

「え、あっ」

 そう囁く茉優の目は…
 その目は…
 それまでのまるでトンチンカンな事を言っていた時とは一転し…
 淫靡な大人の女の色気と欲情に濡れた目をしていたのである。

「さぁ、ほらぁ…」

「あ、え、いや、あぁ」

 すると茉優はいきなりジーンズのチャックを一気に下ろし、まさぐり、ギンギンに固く勃っているモノを引っ張り出してきて…

「うわっ、キャッ」
 と、小さく感嘆の声を発し…

「あ、ま、茉優ぅ…」
 俺のモノをグィっと掴み…
 そのまま唇に含んできたのだ。

「ふぅ、ひひゃひぃふりらわぁ…」
 そして多分、唇に含み、舐めながら…
『ふぅ、ひさしぶりだわぁ…』
 と、囁いたようである。

 『久しぶり』
 それは約20年前に初体験をし、そして禁断の快感を知ってしまった俺が…
 まるでサカリのついたオス犬の如くにいつも発情をし、いや、ヤリたくてヤリたくてたまらなくて…
 あの手この手を駆使し、必死に迫っていた…
 あの高2の夏。

『赤ちゃんがデキちゃうから…』
 と、あの当時の茉優に上手くかわされ、必死に作戦を考えた末の…

『チンポがこんな固くなっちゃったら痛くて夜も眠れなくなっちゃうんだよ』

『ほらこうして…ああして…そうやって出さないと男はダメなんだよ』
 等々、自分の欲望に都合の良いウソをつき…
 なんだかんだとこの『神社』の、この『大銀杏』の御神木の下のベンチに誘っては熱い抱擁とキスを貪り交わし…
 この固く、熱く、猛々しく勃ったこのチンポを茉優にシゴかせ、舐めシャブらせ…
 そして俺自身も茉優を濡らし、弄り、舐める、という口唇での愛撫でお互いに愛し合っていたことの…
 あの時以来の『久しぶり』なのだ。

 またあの昔、あの夏から散々、舐めさせられ、シャブらせられた、いや、舐め、シャブり、たくさん愛してくれた俺のチンポも…
 あの時以来の『久しぶり』なのだと思われる。 

 そして茉優曰くの、約8年振りの男である俺のチンポの存在感も…
 あの時以来の『久しぶり』であり…
 また、俺自身にとっても約6年振りの…

 『久しぶり』の女の快感であった。


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