悪いオンナ…2
第1章 【美大生の僕は魅力溢れる彼女に心奪われて…】
「抱きたい……」
箍が外れるなんて一瞬さ
彼女に愛してもらう為に全身全霊で描き上げたもんなんだ
有り得ないくらい集中して
アメとムチを分け与えてもらってる
その一言で彼女の顔つきも変わって
激しく舌を絡ませてくる
漏れる吐息すら妖艶で全部持っていかれる
敵わないよ……彼女には
ジャケットを脱いだら、ネクタイ外されてシャツのボタンも外していく
乳首を愛撫されたら、ベルトにも手をかけ、しゃがみ込み勢い良くフェラチオされる
もうギンギンだよ……舌の動きで天を仰ぐ
数々のポージングをしてくれたソファーに押し倒され、跨る
彼女がゴムを着けて自ら押し込んで来た
ショーツをズラして挿れるなんて、彼女も待てなかったのかな…と嬉しくなる
「ハァハァ……んんっ……ガク、気持ち良い…っ」
「うん、僕も……ヤバい…っ」
「挿入っただけでイっちゃいそう…っ」
「イって?イケよ、多希…っ」
「あぁんっ……それ気持ち良い…んんっ…あぁ、イク、ダメ、イクっ……イクイクイクっ」
「あぁっ……凄い締め付け…っ」
離れている間、きっと誰かに抱かれているはずなのに……
不特定多数の男が居る事もわかっているのに……
どうしても僕は、キミに執着してしまう……
そしてキミも、僕を手放さない……
離れてみてわかった
きっと僕たちは、互いにサヨナラ出来ない
身体だけの繋がりだとしても
こうして繫がっている間は、全力で愛せるから
後腐れない関係の保ち方を教えられた
手懐けられた、が正解なのか
「はぁん……ガク、もう1回シよ?」
「じゃ、舐めて?」
永遠に手に入らなくても……
僕たちは離れられない
待つのも苦痛じゃなくなった
枯れる前に、キミは現れてくれるから
「あっあっあっ……イクっ……イクイクっ」
愛してる……という言葉は言わない代わりに
「多希………(初めての人になってくれて)ありがとう」
汗ばむ身体で抱き合って、何度もキスをする
最後に微笑んでくれる彼女の笑顔が、僕の全てだ———
Fin