テキストサイズ

キセキ

第9章 Vol.9〜世界を守る

噂は孤児院の卒業者たちの間にもすぐに広まった
電話、メール、SNS、、、
自分が生まれ育った孤児院が焼けたことを多くの人が知った
少なくない人が、率先して寄付を申し出た

それでも、やっと教会と孤児院の再建費用の3分の1程度に過ぎなかった

誰もが諦めかけ
桂木神父すらも
子どもたちの引き受けてを探さざるをえないと感じはじめたとき

キセキが起こった

突然、何人もの実業家、経営者が
多額の寄付を申し出てきたのである

突然のことに驚いた桂木神父が
寄付を申し出た人たちにその理由を聞いた
すると、全ての人が「マサキ」という名を口にした

「突然マサキが来て、必死にお願いするものだから」
「うちはアイツに恩があってね
 今度はこっちが助ける番だって」
「社長が会ってくれるまで、ずっと待ってるって言ってさ
 んで、根負けだな」

桂木神父には
「マサキ」の名に覚えがあった

ウラナカ マサキ

ストーリーメニュー

TOPTOPへ