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愛されてると勘違いだったので、推し活をやめようと思います

第7章 【選択1】

携帯電話でマップを見ると、すぐ近くに武器屋があった。



(モンスターだけじゃなくて、犯罪者からも身を守るにはやっぱり買っておいたほうがいいよね……)



そう思い武器屋へと向かったが、細い路地を入ってすぐにゾクッと悪寒がして足が動かなくなった。



カラカラカラ………



何か音がする。
薄い街灯の光で、前方にぼんやり人影が見える。



(あれは……なに?)



何かを引きずっている。
何か鉄の鎖のようなものに、何かが巻き付いている。



人間なのか、モンスターなのかわからない。
でもこの場にいてはいけない。
すぐに逃げなければ殺られると、本能で感じた。



カラカラカラ………



それは武器屋の前で止まり、ちょうど武器屋から出てきた人たちを襲った。



「ぎゃあああああっ!!」



男たちの叫び声が聞こえた。
同時に銃声の音も響いて、武器屋の中で何が起きているのか察しがついた。



(逃げて……!!)



私は恐怖で動けない自分に向かって叫んだ。
なんとか動き出し、まだ人が沢山いる大通りまで走った。



「ハアハアッ……!」



もし、もう少し早く武器屋に寄っていたら、私もアレに殺されていただろう……。




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