
Lの禁忌 〜taboo〜
第3章 【執着、する愛】
まりさんの体調は快方に向かっているみたい
それを聞いてホッと胸を撫で下ろす
でもまだ万全ではないから様子を見る事にした
“弄ってないよね?”
第一声がそれですかぁ?
もう、信用してくださいよ
してませんって……そろそろ限界ですけど
でも今日はまりさんとはまだ会えないので
仲の良い友達と女子会ランチしてきますね
いい子にしてたら、
また夢の中に出てくるかもですよ、なんてね
うん、楽しんでおいでね
女の子でもイチャイチャしたらダメだよ
急に男参加したりしないだろうね?って
心配性なまりさんも可愛い
おとなしく寝とくけど、帰って来たら手握ってね
とか、ちゃっかり人の心奪って離さないですね
でも、ちゃっかりなのは私もそう
嫉妬して欲しくて予定入れたんです
そしたら、まんまと嵌ってくれましたね?
私が女の子に慣れてるって思ってくれてるみたい
本当は私もまりさんが初めて
こんなに熱く人を愛したのはまりさんだけです
それを伝えるかどうかは迷いました
まりさんは私が初めてだと打ち明けてくれたのに
何か慣れてる…と言われてそのままにしちゃった
私の初体験の事は聞いてきたけど、
どんな人とお付き合いしてきたかは聞いてこなかった
それは私も同じ
聞きたい気持ちもあるけど、私はきっとそれ以上に
過去の男に嫉妬する自信しかないから
だからそれは……
まりさんも同じでいてくれるのかなって勝手に思ってて
まりさんが元カレの話とかしてきたら
私、どんな場所でも見境なくその場でまりさんに
襲いかかりそうです
前に嫉妬してくれたまりさんみたいに
まりさんの身体を真っ赤な印だらけにしちゃうかも…
似た者同士ですよね、私たちって……
理性が壊れて歯止めが効かなくなった後で
愛してる…と更に求め合うのは
その愛に嘘はないってわかっているから
だから何でも許せちゃうんです
次にそうなるのは私かも知れないってチラつくの
ね、私の愛も重いでしょ?
出逢っちゃったんだから仕方ないですよね……
