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四人は街を歩き、いつもの仕立て屋へとやって来た。
すでに注文してあった千夏のロンパース二枚が仕上がっており、店主が丁寧に包んで手渡す。

「さて、本日はほかにご用はございますか？」

しおんは頷き、淡々と告げる。
「今日買った奴隷の分だ。ロンパースを4枚、スタイを3枚、靴下を3組、レースガーゼのボンネットと普通のボンネットを1つずつ、靴を一足、マフラーを1つ、頼む」

店主は帳面にさらさらと書き込みながら、顔を上げた。
「……かしこまりました。色はどうなさいますか？」

しおんは迷わず答える。
「全部ブラウンで揃えてくれ。落ち着いた色で、花香に似合うと思う」

「えっ……わ、私に……？」
不意に名を呼ばれた花香は戸惑い、頬を染める。

凛がにっこり笑って寄り添った。
「うん！　花香ちゃん、ブラウン似合うと思うよ✨」
千夏も優しく頷いて言葉を添える。
「落ち着いた可愛い色だし、花香ちゃんにぴったり😊」

花香は視線を伏せ、けれど嬉しそうに微笑んだ。
「……ありがとうございます。そんなふうに言ってもらえるなんて……うれしいです」

やがて会計が済み、店主は帳面を閉じて告げる。
「合計で銅貨28枚になります」

花香は目を丸くした。
「……こんなに……？　私のために、こんな金額を……😳」
消え入りそうな声で呟く。

しおんは気にする様子もなく、銅貨を差し出した。
「気にするな。必要なものだからな」

「……本当に……ありがとうございます……🥲」
花香の頬に、申し訳なさと同時に小さな笑みが浮かんだ。

店主は包みを整えながら、ふと思い出したように奥から大きな袋を取り出した。
「毎度ありがとうございます。ささやかですが、こちらをどうぞ。細長いパンと、薄くパリパリのパンです。以前よくパン屋に通われていると聞きましたので、きっとお喜びいただけるかと🍞」

「これは……ありがたい」
しおんは受け取り、マジックバッグへと仕舞った。

花香は驚きと共に、その光景を見つめていた。
（……ご主人様は、こんなにたくさん私に与えてくださる……本当に、優しい方……）

彼女の胸の奥に、じんわりと温かさが広がっていった🥹