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脳内ショートストーリー

第3章 【真咲莉緒と伊藤蒼真〜上司と部下の恋〜】








「真咲〜?ま〜さ〜き〜?」


「っはい!」


「コレ、次の案件な」


「いつまでですか?」


「んー?なるはやで」


「……わかりました」



デスクに戻ったら同僚の倫子が「ドンマイ」って
声を掛けてくれる
週休二日制で社会保障もバッチリ、
残業もほぼなしでホワイト企業万歳…!と思って
入社したんだけどなぁ……



そう、入社当時から私の教育係として
直属の上司に当たったのが伊藤先輩
当時は主任でこの若さで部長に昇進された
この若さでって……社内報見たら29歳だった
スピード出世ってこの事?
まぁ、確かに仕事は出来る
学んで盗まなきゃならないスキルは有り過ぎる
認める……だが、しかし



「真咲、昼飯は?」



気が付いたらオフィスで部長と2人きりだった
倫子は?声掛けずに先行ったの!?
いつも一緒にお昼取ってたけど、最近、私の仕事が
押しててたまに別々で食べたりするけど



「前橋なら声掛けてたけどお前パソコンとにらめっこ中だから呆れて先行ったぞ?」


「え……部長も今からお昼ですか?」


「うん、真咲は?一緒に行くか?」


「え〜でも社食ですよね?」


「社食の何がいけないんだよ、あ〜お前ら下のカフェで腹持ちしないパンとか食ってキャッキャ言ってんのか?」


「…何ですか、それ」


「休憩は休憩でちゃんと取る、ほら行くぞ」


「え?え?あっ、ちょっと…」



慌てて財布を持ってついて行く
そもそも、部長が次から次へと仕事振って来すぎなんですよ
でもそんな事言ったら絶対に
「お前の要領が悪いだけだろ」って言われるに決まってる



今日はメンチカツ定食と黒酢酢豚定食……重いな
部長は即決でメンチカツ定食を頼んでいた
私は……親子丼で良いや





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