
脳内ショートストーリー
第3章 【真咲莉緒と伊藤蒼真〜上司と部下の恋〜】
何かじろじろ見られるなって思ったら
多分、部長と一緒に居るから…?
何となくだけど、部長はモテる人なんじゃないかな
「お前、それだけ?」
「はい」
「シェア出来ねぇじゃん」
「え?」
「真咲なら酢豚頼んでくれると思ってたのにな」
そんながっつり食べれないですって
シェアしたかったんですか?
部長でもそんな事するんですねって思って笑ったら
モグモグしてたのが一瞬止まって「何?」って
部長は気持ち良いくらい食べる
しかも早いからこっちが焦る
ゆっくり食えって言われても待たせちゃ悪いし……
「あの量、真咲だから頼んでるんだからな?いつも助かってる、ちゃんと期待以上に返ってくるから俺もついつい頼んでしまうんだよな」
まさかそんな風に思われてたとは知らなくて
ただただ意地が悪い上司だと思ってました、すみません
「でも部長って絶対にSですよね、仕事の鬼って感じでいつも必死なんですから、たまには優しくしてくださいね」
「アメとムチってやつ?え〜俺には無理かなぁ~」
「何でですか、他の社員には優しいじゃないですか」
「真咲はしごでき部下だからなぁ〜教育魂に火がついちゃうんだよなぁ〜」
「え…?もう1回言ってください」
「はい、これがアメとムチ、ちゃんと褒めたぞ?午後もしっかり働いてくれよ?先行くな」
はぁ…?去り際に頭ポンポンは自然と?
結構見られてましたよ
いや、食べるの早っ……
私も早く食べて行こうとしたけど他の部署の人が
声を掛けてきた
他にも席空いてるけど一緒に食べて良いかって
「あ、どうぞ」って咄嗟にOK出しちゃった
初めまして…な方々で
「ずっとご一緒出来ないかなって思ってました」と
言われて親子丼が変なところに入りそうになる
システムエンジニア部の人たちで結構グイグイと
くる感じ……苦手だなぁ〜と愛想笑いしてたら
背後に気配が……
