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脳内ショートストーリー

第3章 【真咲莉緒と伊藤蒼真〜上司と部下の恋〜】






抹茶ラテ!!サンドイッチまで!!
「ご褒美」ってマジですか!めっちゃ嬉しい!



「部長は帰らないんですか?」


「あぁ、もう少し残るよ」


「何か手伝いましょうか?」


「ん、気持ちだけ貰っとく、気をつけて帰れよ」


「はーい、じゃあ、お先に失礼します、あ、抹茶ラテありがとうございます、サンドも」


「それを晩飯にはするなよ?もっと食わないと倒れられても困るからな」



す、鋭い……



「あ、それと、誰かに声掛けられてホイホイついて行くなよ?」


「行きませんよ、私、彼氏居るので」


「えっ!?うわ、」



バサバサ…っと書類や封筒を床にばら撒いてる
一緒に拾ったけど何か態度がおかしい
今も素っ頓狂な声出して目が泳いでるし
もしや、動揺してる?まさかねぇ?
あ、顔色が戻った



「じゃ、尚更、残業してないで早く帰れ」


「プッ……嘘ですよ、本気で受け取らないでください、余計惨めになっちゃうじゃないですか」


「う、嘘?居ないって事か?」


「はい、だからまぁ、もし声掛けられたらホイホイついて行くかもですね、じゃあ、お先に失礼しまーす」


「ま、待て」



ドアに手をついて開けさせてくれない
ダッシュしてくる部長はレアかも……
いつも余裕があって落ち着いている、
常に周りを見ていて、抜かりのない部長が
必死に私を行かせまいと道を塞ぐのだ



「やっぱり送るよ、心配だから…」


「でも仕事が、あるんですよね?」


「もう終わる、明日に回す」



よく見ると部長、ちょっと汗掻いてる
急いで帰って来て、また走ったから…?
え、これで期待しない方が難しくないですか?
部長、私の事、どう思ってるんだろう?
ドアノブから私の手を離して握られる



「ホイホイついて行かれたら困るんだよ」


「……何で、ですか?」





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