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先生とアイツ

第22章 *シンデレラ~賢斗~

「…………」

亜友は黙ったまま。

「……俺のこと、嫌いになった?」

「違う!」

「亜友……」

「賢斗のこと

嫌いになれるわけないよ!!

スキだよ!大好きなの!」

「じゃあなんで!!」

「先生が!!」

シンッー………

先生………?

静沢か?

「先生が……何?」

亜友は黙り込む。
なんだよっ………!

「俺は、別れたくない!」

「私も別れたくないよ!」

亜友の目には、涙。

「でも、先生がっ……

私のきもちはサッカクだって!

賢斗のことを本気で好きなんじゃないって!」

は……?

何言ってんだよ。

「俺はそうは思わない!」

「私も思わないけど!

先生の言葉がリピートするの。
頭の中で……呪文みたいに」

「亜友……」

「そしたら

賢斗は私といないほうが幸せなんじゃないのかってー……

タクも賢斗も幸せになれるんじゃないかってー……!」

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