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新月

第1章 普通

ジリリリリリリ……
突然鳴り出した音を
腕が弧を描き直撃する

ガン!!

目覚まし時計が吹っ飛んた

「後……一時間さんじゅ」
まだまだ布団から出たくない。

「早く起きろ!」ガン!

そんな思いも知らず、
朝から母としての威厳を振り回す

「痛っってぇなぁ。わざわざフライパンで殴ら」
まだ片目を閉じながら、上半身を出した状態である。

ガン!
すかさず2撃めが入る

「起 き る ?」
顔は微笑んでいるが
俺には後ろに鬼が見える

「起きます」

冷や汗が流れ落ちた

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