
新月
第1章 普通
「…できるだけ早くな……」
って言われたから…走ってんだ。
………………約10分
タッタッタッタッ
静かな部屋の椅子に座り
考え事をしている一人の男
「来たか」
世界は立ち上がり、………………
とくに何もせず、座った
ガラ
息切れしながら入って来る男
バン!
「扉はゆっくり閉めなさい」
静かにゆっくりと言う
それには応えず
速歩きで世界に寄る
「遠いよ!めっちゃ探したよ!」
世界は机の上のブラックコーヒーを
手に取り一口飲む。
そして…机に置いた
「じゃ本題に入る」
「無視かよ!!」
すかさずツッコむ白!
「本題に入る!!」
負けない世界!!!
「はい」
WINNER.世界!
「フゥ…」
白はため息をついた
世界が口を開き、
驚きの一言を告げる
「まず大雑把に言うと……今のままじゃお前死ぬぞ」
「は?!!!!」
額から汗がドクドク出ている
白に対し…
「おう」
世界は満面の笑みだった…
…………………………
「マジ?」
とりあえず落ち着き、
もう一度確認をとる
「おう。俺が居ればたぶん大丈夫だろうがな」
世界は説明しだした
まずアレは悪霊であり、怨念である。
とびきり霊力の強い俺は目を付けられたらしい…。
このままじゃまた狙われて命を落とすだろう。
だから、俺は奴らに対抗する霊力の扱い方を身につけなければならない
「さて、と…熱をはかれ」
「え?」
唐突な言葉に、どう対応すればいいか分からない。
「ほら」
体温計をヒョイと投げられた
「え?この流れで?」
冗談だろうと言おうとしたが、
先生、目がマジだ
「いいから早く」
急かすような言葉に、ムッとなる
「わかったよ」
体温計を脇にはさむ。
ピピ ピピ ピピ
どうやら計り終えたようだ
「何度だ?」
「四十度……え?ヤバイんじゃ無いのか?俺大丈夫か?」
見たことの無い数字に動揺を隠せない
「大丈夫だ。しんどくないだろ?」
「………うん」
そう言えばそうだ
「って言うか四十度丁度か?」
信じられない。という表情で体温計を見つめている
「うん」
「まじかよ」
ふっ。と笑い上を見た
「まぁ良い始めるぞ。修行だ」
