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淫らな死体~お嬢さま春泉の秘密~④

第9章 哀しい誤解

 春泉がしんみりとした物想いに浸っていると、庭から若い女中の声が聞こえてきた。
「奥さま(マーニム)、皇家の若さまがお見えになっていますが、どう致しますか?」
 そのひと言に、春泉がビクッとした。
 不安に眼を潤ませ母を見上げる娘を、チェギョンは安心させるように幾度も頷いて見せた。
「あなたはここにいなさい。私が代わりに秀龍さまとお話ししてくるわ」
 チェギョンはそう言いおくと、さっと立ち上がった。

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