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第16章 妄信的なナニカ

「ふ……う、んぅ……」


 昨晩画面越しに聞いたものと同じ甘い吐息を漏らしながら、悠理は瞼を閉じたまま足をもぞつかせた。

 同時に胸の上下運動が大きくなり、羽織っているブレザーを下から窮屈そうに押し上げている。

 いつの間にかほんのりと火照った頬と切なげに寄った形の良い眉に、千尋は内心ひどく驚いていた。

 ――……なんか、そういう夢でも見てんのか?

 どう見ても快楽を求めているようなその様子には、そんな予想しか立てられなかった。

 やがて少しずつ肌蹴ていくスカートから白い太ももが露出していき、ちらりと薄水色の下着がのぞき始める。

 千尋は自身が張りつめていくのを感じながらも、ふとある引っ掛かりを覚えた。

 ――昨日といい、今日といい……なんで急に?

 唐突な悠理の淫らな変化に、千尋は眉を潜める。

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