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狼と白頭巾ちゃん

第15章 一輪の花




………それから一ヶ月…、


ライラはあの小道に行く事が出来ないでいた。

シンに会いたい。

けれども、シンが姿を表した時の、あの恐怖を思い出す度に、ライラは足が竦んで動けなくなっていた。

きっとシンは、自分の前に姿を見せた事を後悔しているだろう。

シンを想う気持ちと、身体に刻まれた恐怖との狭間で、ライラは悩んでいた。



(私…、どうすれば良いんだろう……)


答えの出ない問いに悩む日々の中、彼女の周りでは、幾つかの不思議な出来事が起きていた…。

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